サーキュラーエコノミー時代に向けた、欧州のプラスチック関連の環境戦略や、
法規制などの動向を時系列に紹介します。
欧州のプラスチック関連政策動向
- 2021.05.31欧州委員会、「特定プラスチック製品の環境負荷低減に関わる指令」(2019年7月発効)一部適用開始に先立ち、ガイドラインを発表。(EU)
- 2021.05.21使い捨てプラスチック製レジ袋の値上げ実施。有料販売義務対象を全小売業者に拡大。(英国)
- 2021.04.30仏政府、使い捨てプラスチック包装の2040年上市禁止に向け、3Rに関する5か年の中間目標を定めた政令を公布。(フランス)
- 2021.01.20ドイツ連邦政府、テイクアウト時の再利用可能な容器での提供選択肢を義務付け。2023年から。(ドイツ)
- 2020.12.18ドイツ連邦政府、プラスチック製レジ袋の提供を禁止する容器包装廃棄物法の改正法案承認。2021年1月より施行予定。(ドイツ)
- 2020.10.01英政府、イングランドで使い捨てプラ製ストローなどの供給を禁止する規制を施行。(英国)
- 2020.02.10仏政府、循環経済法を制定。使い捨てプラからの脱却により、大量生産・大量消費・大量廃棄社会から循環型経済社会への転換を目指す戦略。(フランス)
- 2020.01.01仏政府、使い捨てのプラ製品の規制対象を拡大。ストロー、ナイフ、フォークなどのカトラリーや、アイスクリームカップなどを追加。(フランス)
- 2018.10.24欧州議会本会議、使い捨てプラ製品の流通禁止法案を可決。2021年~。(EU)
- 2018.01.16「欧州プラスチック戦略」公表。2030年迄にプラスチック包装のリサイクル徹底を目指す方針(EU)
- 2018.01.11英国政府、今後25年間の環境計画発表。2018年後半にマイクロプラスチックを含む製品の販売を禁止する見込み(英国)
- 2017.01.01使い捨てプラスチック袋の使用禁止範囲をレジ袋以外にも拡大(フランス)
- 2016.07.01小売業の使い捨てプラスチック製レジ袋の使用禁止(フランス)
- 2015.10.01スーパーマーケットのプラスチック製レジ袋の有料化実施(英国)
欧州は地球環境問題等を通して国際社会に減プラスチック・脱プラスチック社会を世界でいち早く提言、循環型経済(サーキュラー・エコノミー)への世界的な広まりへとつなげてきた。
国際社会での議論や新たなルールづくり、さまざまな規制が策定されるなかで欧州だけでなく世界各国がゲームチェンジによる主導権の掌握を目論んでおり、今後世界の産業構造が大きく変化する可能性がある。
欧州の中でも先行して循環型社会の変革に取り組んでいるのはフランスで、2016年1月にいち早く使い捨てプラ製レジ袋の使用を禁止、脱プラスチックを進めてきた。2020年2月に制定された「循環経済法」は、循環型経済社会への戦略的な転換を目指したものとなっている。